イタ飯百珍

イタリアが「他国に負けない!」と気を吐いているもの、それが「食」!最近は備忘録。

ミサは拡声器で

4月12日(日)

 

復活祭の日曜日だ。

といっても、買い物もろくにしなかった我が家はとくにいつもと変わりなし。

復活祭のトルタと呼ばれるチーズ入りのケーキと、イースターエッグくらいがかろうじてそれらしい雰囲気といったところ。お昼もまるっきり慣習無視で、娘にせがまれた三色丼を作って食べた。ま、ここには卵が乗っていたからいいとしよう。実家の母が送ってくれた農家特製の切干大根とカブ、油揚げで味噌汁。

その後は、盛大にチョコの卵を割ってチョコ尽くし。

 

1人で過ごす姑に電話をすると、庭で近所の1人暮らしのダンテと赤ワインを飲んでいた。あちらも、特に復活祭らしいメニューではない。チーズやサラミなどあるものをつまんでいるという感じ。

毎年、寒かったり雨が降ったりと復活祭な天気に恵まれないのが常だ。今年に限って、太陽ギラギラ、ソーラーシステム搭載のイタリア人は警察のコントロールのなんのその、郊外や海に向かっているらしい。

姑も、「あなたたちは山にいるんだからいいじゃないの。山歩きにでも行ってきなさいよ」なんてのんきなことを言っている。

わが町の市長は、市内の公園を閉鎖するだけではなくトレッキングコースもクローズしてしまった。散歩も禁止されている。そんなこと、イタリア全土共通なのに、姑も話がわかってない。

午後は娘と恒例になったボール遊びをしていたが、夫はなんと仕事を始めてしまった。

私は虫干ししていた本の整理をして、午後がほぼ終了。

キンドルは便利だけど、紙の本はやはりいい。1冊1冊埃を取り払って、大事に本棚に納めた。

手元にある日本語の本は、多くはない。今一番何が欲しいと聞かれたら、文庫本ではない装丁なきれいな書籍かもしれない。松家仁之さんの『火山のふもとで』なんかどうだろう。あれを、日向ぼっこしながらお茶でも飲みながら読みたいものだ。

 

一昨日くらいから、町には拡声器でミサが流れてくる。

教会も入場できないために、市役所によるはからいらしい。拡声器でガンガン響いてくるため、なにを言っているのかさっぱりわからない。それでも、信者さんにはうれしいことだろう。

拡声器から流れるミサ、町中に漂うバーベキューの香り。

明日のパスクエッタは、なにして過ごそうかな。