イタ飯百珍

イタリアが「他国に負けない!」と気を吐いているもの、それが「食」!最近は備忘録。

Freedom!

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5月23日(土)

今日も朝から良い天気だった。

朝、夫と些細なことで喧嘩した私は、今日は開き直ることに決めた。もう我慢なんかしない。

買い物に行く。そして、雑誌を買う。今日はなにがなんでも白いご飯とお肉を食べる!

おあつらえ向きに、夫は今日の夜友人の家に行くという。ばんざーい!

娘になにが食べたいか聞くと、「そぼろご飯!」と元気な返事。お肉屋さんで鶏肉を挽いてもらい、歴史雑誌を買った。私がキレたことに気がついた夫もついてきて、じゃがいもや牛乳など重いものを持ってくれた。

午後は夫が本当にクロスタータを焼き始めたので、このあたりで仲直りをしておこうと歩み寄ることにしてお手伝い。

その後は、本当にやりたい放題をした。ベランダで本を読む、本を読みながらポテチを食べる、鶏そぼろを作る、あまった卵白でわけのわからないケーキを焼く。

ベランダで強い風と太陽にあたっていると、目の前をツバメが滑走していく。鳴き声と羽の音が心地いい。

夕刻、夫が出て行った。娘に、さ、好きなことしていいよ~と通告。娘も怖いパパに怒られてばかりだ。もちろん、褒めるところは褒めるのだけど、とにかくA型気質全開で細かいチェックが入り、雷が落ちる。

先日、日本人学校の宿題の「私の家族」という作文には、こう書かれていた。

 「パパは、怒ると怖くて雷が落ちるような怖さです。わたしのパパは動かないと気がすまないので休みの日はずっとなにかしています。そして、私とママをからかうのが大好きです。」

子どもは、親の背中をよく見ているのだ。

 お夕飯は二人で炊き立てのご飯にそぼろをたくさんかけて、やっぱりご飯がいいよねえといいながらたらふく食べた。お夕飯の後片づけもほっちらかして、娘はyoutubeで翼君を見、私はベッドで本を読む。ああ、自由は素敵だ。健全な食生活なんてくそくらえだ!

不摂生だって飽きるのだ。たまにはこんな風に、やりたい放題をしなくてはストレスで窒息死しそうになる。夫や姑のいう食養生とやらを否定する気は全くない。でも、だからって私も娘も肥満の傾向もないのに、食べたいものを食べて罪悪感を覚えるなんてまちがってる。

姑の急襲から、きっと私と同じくなんらかのストレスをためているであろう夫の不機嫌、今週もいろいろあったな。

コロナの封鎖が終わって、のどもと過ぎれば熱さを忘れる。元気でいられることに感謝することも忘れて、他人のアラばかりに目くじらを立てて、ストレスをため込んでいる私。きっと、夫は夫で私に腹を立てることも山ほどあるはずだ。

今日は久々に友達とビールでも酌み交わして、奥さんの悪口で盛り上がって、夫も憂さ晴らしができればいい。

バーバーのアダージョを聴きながら、クリヴェッリの画集をめくる。不覚にも感極まって、涙がこぼれてくる。もうすぐ、父の命日だ。お父さん、なんだかわけもわからないんだけど本当にもう大変なのよおと、大泣きしたい。