イタ飯百珍

イタリアが「他国に負けない!」と気を吐いているもの、それが「食」!最近は備忘録。

娘、10歳になる

9月23日(水)

昨日、娘が10歳の誕生日を迎えた。

10年前、私は高齢出産ではあったけれど、読んだり書いたりに夢中になっていて、年齢に伴うリスクをうじうじと悩んだりしなかった記憶がある。実際、妊娠中も出産も順調で、誕生後も娘は健康に育ってくれた。

あれからもう10年もたつのかと思うと、娘の成長もさることながら自分の人生も中盤から後半戦へと向かっているのだと実感する。

パパからはLEGOをもらったのだが、私からのプレゼントはともにショッピングに行って好みの洋服を買うことになった。私も結婚前は、母とよく買い物に行き楽しんだものだ。娘と一緒に洋服を買いにく年齢になったのか、とこちらにも感無量である。

ショッピングセンターに行き、あのお店が見たい、このお店はちょっとのぞくだけ、と夫がいたら我慢がならないようなふらふら歩きが始まって、結局好みのお店で帽子からセーター、キュロットスカートを一式そろえ、サイズはついに私と同じになってしまった靴も新調した。

あれもこれも欲しいのだけど、私はそこまで甘い母親ではないのがわかっているのか、「このスカートだと合うシャツはあったかな」「この靴なら、ちょっとおしゃれにもはけるかな」などなど状況も考えて選んでいるのがいじらしい。

夜は、これまた娘の希望でカンポ・デイ・フィオーリ近くの和食やさんで姑と夫の従兄弟も加えて食事会。姑も夫の従兄弟も和食には慣れていないのだが、快くつき合ってくれてこれもまたありがたい。枝豆、餃子、ラーメン、マグロの握りと好きなものばかり食べて、プレゼントももらって娘には幸せな誕生日になった。

食後、ナヴォーナ広場を散歩していると、相変わらず観光客の姿はまばらで閉店している店も多い。どこのレストランも呼び込みに必死である。娘の誕生日を屈託なく祝えることは幸福なことだけど、いつ何時まさかの事態が起こりうるとも限らない。本当に、大変な時代になったものだと思う。私たちも、心して生きていかなくてはいけないなとローマを見るたびに思ってしまう。

そして、今週から秋が駆け足で近づいてきた感がある。高くなった空を見上げながら、夏物をしまう準備を本格的に開始だ。