イタ飯百珍

イタリアが「他国に負けない!」と気を吐いているもの、それが「食」!最近は備忘録。

うしろめたさ

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シエナのドゥオーモ美術館にて

 

毎朝、ニュースを見るたびにコロナウィルスの感染者数を見てうなだれてしまう。

東日本大震災のニュースを、生まれて数か月の娘を抱きながらコンピュータで見ていたあの当時を思い出す。今は娘は9歳になり、彼女を学校やお稽古ごとに通わせながら、コロナウィルスのニュースを毎日追っている。

勝手に海外に住んでいるとはいえ、故郷で起きる不測の事態は心からつらいと思う。

この気持ちを表す言葉をいろいろ探したのだけど、「うしろめたい」という言葉が一番しっくりくる気がする。日本人でありながら、自分だけ海外に逃れているような、そんなうしろめたさを感じるのだ。日本でこの事態に立ち向かっている人々からすれば、私のそんな思いも思い上がってみえるかもしれないけれど。

実家の母とスカイプで話せば、実際に日本にいる人たちは私なんかよりよっぽど肝がすわっていて、こうした状況に冷静に対応している。

垂れ流されてくるニュースのどれが本当でどれがそうではないのか、わたしには判断することなんてできない。だからといって、ニュースを見ないでもいられない、このいたたまれなさ。

遠くにいて故郷を思う。それは本当に切ない。