イタ飯百珍

イタリアが「他国に負けない!」と気を吐いているもの、それが「食」!最近は備忘録。

2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

熊と狼

3月29日(日) 今日から、サマータイムが始まった。 日が長くなると、イタリア人の外出したい病がまたぞろ悪化しそうだ。 平日は夫も仕事をしているけど、週末になるとがたがた掃除や修理を初めて私は落ち着かない。 今日の午前中は、娘が日本とイタリアの祖…

同じ船の上で

記憶が正しければロレンツェッティの作品 3月28日(土) 気がつけば、もう3月が終わろうとしている。 もはや時間の感覚などあまり意味をなさなくなっているが、明日からはサマータイムである。 イタリアは相変わらず死者数の数では世界で最も多いのだけど、…

神様仏様聖人様

1511年にティツィアーノが描いた「聖母子像」太もも見せているのが聖ロッコ もはや、毎日ハンコを押したような日々で引きこもり生活もプロとなりつつある。 今日もつらつらとtwitterを見ていたら、長年ネット上でおつきあいをしている方がこんなことを書いて…

今週もはや木曜日

昨夜から降り積もった雪 3月26日(木) 外出が制限されてからはや2週間強。 もともと家にいるのが苦痛ではない私にとっては、家族全員在宅という状況にも慣れて、今週もあっというまに木曜日になっている。 昨夜遅くから雪が降り始めて、朝起きたら少し積も…

東京よ、また会う日まで

本日の夕日。空気が冷たい日だった。 3月24日(火) 昨日から急に、また冬のような寒さが戻ってきた。 暖房を入れて家の中でぬくぬくしていたのだが、朝びっくりするような記事を見つけた。 www.corriere.it イタリアの死者が異常に多いことは世界でも注目さ…

オンライン授業、はじまる

数年前の誕生日に見た、夜のローマ 3月23日(月) 新しい一週間が始まった。 今日から、国語の先生が生徒を数人ずつに分けてオンライン授業をすると伝えてきた。何しろ、休校措置が急であったため、子どもたちはみな教科書もノートも学校に置きっぱなしなの…

昨日より減少!

3月22日(日) 封鎖になってもう2週間近く。 あっというまに過ぎた気もするし、ものすごく長い半月だった気もする。 亡くなった人や感染者の数は、今日も重い。 しかし、初めて前日を下回る数字となった。 昨夜のコンテ首相のアナウンスによって、製造業は必…

春来り されどあてどなき日々

3月21日(土) 今日は春分の日。 うららかな気分とは程遠い春のはじまりで、本日の死者793人。 その数字の向こうに、どれだけの慟哭があるのか想像するのもつらい。 REPには、母を失った女性の記事があった。 感染病ゆえ、亡くなった母がいつどこに埋葬され…

どん底が見えない

3月20日(金) 今朝、起きたら日本の友人からメッセージが届いていた。 高校時代の友人4人のチャットに、イタリアの状況を心配してメッセージをくれたのだ。普段はやいやいとメッセージを送る人ではないから、よほど心配してくれたのだろう。 チャット上でこ…

あだとなる3月の太陽

ジョルジョーネ『カステルフランコの祭壇画』wikimedia commonsより 3月19日(木) 本日は、ジョルジョーネがテーマの執筆であった。数年前、ジョルジョーネの故郷で行われたジョルジョーネ展を訪れたのが懐かしい。彼もまた、1510年にヴェネツィアを襲った…

昨今よく売れるもの それは小麦粉

3月18日(水) 今朝、目を覚ましたら日本人学校のママ友からメッセージが入っていた。 「わたし、落ち込みMAX。電話していい?」 ほんわかとした雰囲気ながら芯が強いこの友人の泣き言にびっくりして、朝のバタバタがかたずいたあと、電話。 くだらないおしゃ…

イタリア統一159周年

本日、3月17日はイタリアが統一された日なのだそうだ。 1861年3月17日、ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世がイタリア王国の初代国王となることを告知している。 まったく、イタリアの159歳はとんでもない誕生日となった。 コロナウィウルスの感染のピークは、…

諧謔の精神

事態は、刻一刻と深刻化している。 世界中が国境を封鎖し始めて、なんだか本当に中世の世界に戻ろうとしているかのようだ。 イタリアではいよいよコロナウィルスが南下を始めたのか、マルケ州や南部でも新たな感染源が明らかになり、それぞれの自治体は右往…

日曜日の憂鬱

トラジメーノ湖に浮かぶマジョーレ島にて イタリア全土が封鎖されてもうすぐ1週間だ。 イタリア中はフラッシュモブが盛んに行われている。私はなんとなくこの動きについて行けず、鬱々と日曜日を迎えた。封鎖ゆえの気分の落ち込みなのか、例によって鬱っぽい…

封鎖4日目

ティツィアーノ作「ピエタ」。90歳近い老画家の遺作となった 封鎖4日目。 朝から曇り。 午後は深い霧に包まれた。 今日は、娘がわたしのケータイを占拠、クラスの友人たちと1日中ゲームをしたりおしゃべりしたり、先生へのサプライズを話し合っていた。 おか…

封鎖3日目

イタリア全土が封鎖されて3日目。 なぜか、ここにきて私は仕事が山積みになっている。 今日は、昼過ぎに日本のクライアントから直接連絡があった。時差も考慮して連絡してくれることをありがたく思う。 娘の送り迎えがなくなり、途切れることなく仕事ができ…

非常時の日常

夫が焼いたニョッコロマーノ イタリア全土に移動制限がしかれた後、おさんどんはほとんど夫がするようになった。なにしろ家から出れないのだから、お腹もすかない。 お腹もすかないということは料理する気も起きないので、ありがたいことだと思っている。 私…

月曜日の夕

ミラノのポルディ・ペッツォーリ美術館にて 日本の状況を憂えて落ち込んでいたのは数週間前だったのに、火の粉は我が身にも降りかかってきている。 夫は今日から在宅ワークとなり、狭い家の中は人口密度が高くなった。別の意味で息苦しい。まあそんなことは…

閉塞感の中で生きる

ボマルツォ怪獣公園にて 休校になって初めての週末がやってきた。 クラスのチャットはリンリン鳴りっぱなしだ。 子どもたち同士がオンラインのゲームで遊ぶためにIDを教えあい、親は休校中の宿題が届かないと愚痴を言う。 あるママはピクニックを提案し、医…

この慌ただしき日々

パレルモに残る『死の勝利』 wikimedia commonsより 2020年に入ってからのこの慌ただしさはどうしたことであろうか。 今朝、私はプロヴァイダーとセキュリティシステムのことで揉めた。そのもめ事が長引いてイライラ感が収まらぬうちに、飛び込んできたのは…

中世のモルタデッラとルネサンス時代の腸詰めの話

パオロ・ヴェロネーゼ作『カナの饗宴』(一部)1563年 ルーヴル美術館蔵 ガンベロロッソに、面白い記事が載っていた。 今はもう忘れ去られてしまったレシピを、現代によみがえらせるというのがテーマになっている。 それによれば、イタリア半島ではおそらく…

春の雨

ミラノのドゥオーモにて。ミラノも少しずつ平常に戻る準備が始まった 月曜日、春の雨が降っている。 とはいっても、しとしとと降る風情のある雨ではない。 春の嵐のように、雨も風も荒れている。うなる風の音は、竜を思わせるほどだ。 世界を席巻しているコ…