イタ飯百珍

イタリアが「他国に負けない!」と気を吐いているもの、それが「食」!最近は備忘録。

東京よ、また会う日まで

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本日の夕日。空気が冷たい日だった。

3月24日(火)

昨日から急に、また冬のような寒さが戻ってきた。

暖房を入れて家の中でぬくぬくしていたのだが、朝びっくりするような記事を見つけた。

www.corriere.it

イタリアの死者が異常に多いことは世界でも注目されているのだが、逆にドイツは感染者数に比べると非常に死亡者数が少ない。

それについて、こちらの新聞では「ドイツは、コロナウィルス以外の疾病を持っていた人は、死亡した場合もカウントしていない」と書いているのだ。つまり、純粋にコロナウィルスで亡くなった人のみ「死亡者」とみなしているらしい。

イタリアにおける死者の多くも、高齢者でかつなんらかの病気を持っている。それなのに、こんなに数え方に相違があったら比較のしようがないだろうというのが実感だ。

いまさら死者の数など比較しても始まらないのだし、いずれ世界基準が設けられることを祈るのみだ。

 

今日はオンライン授業はなくて、さまざまな課題と算数の先生から音声だけの授業が届けられた。いかにも算数の先生らしく、理路整然とした声を聴きながら私は仕事。

 

夕方になって、コンテ首相が再び会見。外出に関する罰金が高くなる旨を通知。

さらに、東京オリンピックが1年延期されることが報道され、インドが国全体を封鎖するというニュースも入ってくる。ある人によれば、これで全世界の3分の1が封鎖状態にあるのだそうだ。経済への影響も心配されるけど、人類全体の精神状態に及ぼす影響も大きくなりそうだ。

『サピエンス全史』で世界的に有名になった歴史家ユヴァル・ノア・ハラリ氏は、コロナの流行についてこんな風に語っているそうだ。

人間どうしが争えば、ウイルスは倍増する。対照的に、もしこの大流行からより緊密な国際協力が生じれば、それは新型コロナウイルスに対する勝利だけではなく、将来現れるあらゆる病原体に対しての勝利ともなる

各国のトップたちは、現状を「戦争状態」と例えている。対手はもちろん、ウィルスだ。物理的な国境は閉鎖しているけど、ハラリ氏が語るような国際協力は将来のために有効な形であってほしい。

 

毎日、18時に発表される感染者数と死亡者数。感染者はわずかに減少傾向にあるものの、今日も死亡者は700人越え。ピークはまだと言っていた政府の言うとおりになってしまった。

1日が、こうしたニュースに振り回されて終わり、封鎖もあっというまに15日目を迎えている。

イタリアのナショナルチームは、ソーシャルにこんなメッセージを乗せた。

 待つことで、われわれはもっと強くなる

今はさよならだけど、東京よ、また会う日まで

同じ夢、同じ目標のもとに

 

強くなるのは、アストリートたちだけではない。

私たち一般人も、この災厄を乗り越えてもっと強くなるだろう。

私の夏の里帰りも難しくなってきたけれど、今は深く考えるのはやめることにする。