イタ飯百珍

イタリアが「他国に負けない!」と気を吐いているもの、それが「食」!最近は備忘録。

ルイス・セプルベダの死

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4月16日(木)

 

クラスの友達とチャットをしていた娘が突然部屋から飛び出してきて、

 

「ママ、ルイス・セプルベダが死んじゃった」

 

とつぶやいた今日。

 

コロナが広がり始めたころ、親たちのチャットでもルイス・セプルベダがコロナに感染したというニュースが流れたことがある。かなりの重症だともいわれていたのだが、なにしろフェイクニュースのほうが多いクラスのチャット、あまり信じてもいなかったのだ。

ルイス・セプルベタの最初の本を買ったのは、娘がまだ6歳のころだ。

ねことネズミが登場するこの話が娘は大好きで、彼女の枕元には常にセプルベダの本があった。

最初は夫が寝る前に読んで聞かせていたのだけど、今はもちろん自分で読んでいる。

クラス全員で読む本を決める時にも、娘は率先してセプルベダの本を推薦して、今年はクラス中が彼の本を購入していた。

好きな作家が亡くなるというのは、その人の新刊本がもう読めないということなのだ。

9歳とはいえ、娘も悲しいだろう。

70歳。

まだまだ惜しまれる死であった。

 

コロナの影響は、こんな風に私たちの生活に忍び寄ってきたけれど、ここ数日発生したクラスターはどんどん規模が大きくなって、今日はなんと148人の感染者が確認された。

患者のほかに、病院に勤める医療従事者も含まれている。しかし、わが町の住民はそのうち2人にしか過ぎないそうだ。

とはいえ、気がつけばこの町の感染者も11人と増えている。本当に、うかうかとは過ごせない状況になってきた。

 

封鎖が長引くにつれて、子どもたちのチャットもだんだん度を過ぎたものになっている。

スカイプやワッツアップに勝手にグループを作って、意味のない絵文字が秒速で送られてくる。

クラス代表の夫は業を煮やして、ケータイに依存しないように呼び掛けた。

何人かのママは、「だって子どもたちだってストレスにさらされているのよ。そのくらいいいじゃない」って意見。

夫は、チャットが悪いんじゃない、のべつまくなしにいみもないメッセージを送りあって、宿題や課題に集中できないのが悪いのだとこわ談判。

スカイプは、親たちも仕事のために使用している家庭も多い。やはり、ある程度節度を持って使うことは必要ではないだろうか。

 

昨日のツイッターで、ミラノの日本人学校はオンライン授業を始めることをつぶやいている人がいた。

今夜遅く、ローマの補習校もオンラインでの授業を開始する旨が伝えられた。

賛否両論はあるだろう。今は、勉強よりも命が大事なのもまちがいない。でも、人間はどこまでも怠けていく動物でもある。

多少大変でも、課題を科すことは大事なことだと思う。それは、大人も子供も変わりない。

明日はもう金曜日、長い長い封鎖中なのに1週間はあっというまに過ぎていく。