クラスター発生 されど変わりなき日々
4月15日(水)
私が住む町は、人口は2万人足らずだがやたらにテリトリーが広い。
山の町だから、山腹、山のふもと、森を超えた向こう、湖の周辺にわたって、すべてロッカ・ディ・パーパという町なのだ。
モンテ・カーヴォという山の中腹に、私立の病院がある。
我が家からは、車で10分くらいのところだろうか。まず、車でアクセスするほかたどりつく方法がない病院なのだが、そこでクラスターが発生した。
一昨日くらいまでは、20名弱の陽性と市のホームページには報告されていた。
ところが昨夜、その人数がいきなり86人に増加。レッドゾーンに指定されてしまった。
といっても、わが町の住民が利用する病院施設ではなく、どちらかというとローマからきれいな空気を求めて長期療養する人が入院していることが多い。
それでも、市内で起こったことだから市長は人数の報告、その後の対処などを詳細にホームページに載せていた。
そのことを実家の母に何気なくしゃべったら、ひどく心配されてしまった。
当然だけど。
今朝は、町中で「今日からさらにコントロールを厳しくします」というアナウンスをする車が走り回っていた。
我が家は、ああそうですか、という程度である。
ほんとうに、必要最低限の外出を夫がするのみで、あとはまったく家から出ていない。
コントロールが厳しくなっても、やましいことはひとつもない。
今週は、イタリア語のテストが口頭で行われるらしい。
昨日は天気が悪かったせいもあって1日おとなしく机に向かっていた娘だが、今日は反動でまったく勉強せず。
それでも、漢字は覚えると言い出して「茨城県」「宮城県」「愛媛県」の三つを習得。こんな難しい漢字、小4で習ったか記憶にない。
新聞を読んでいたら、カモミールティーの売上が76%も増えたそうだ。小麦粉の80%増に迫る勢いだ。
小麦粉を買ってお菓子を作り、不安になったらカモミールティを飲む。
イタリア人のライフスタイルが、売れ筋からもうかがえる。
ピークは過ぎたといわれているが、死者数はなかなか激減しない。
それでも、経済状態が崖っぷちで毎日ニュースはかしましい。最近、ニュースのトップを飾るのは感染の状況ではなく、経済問題だ。
イタリアよ、どうかもちこたえてくれ!