小学4年生終了
6月24日(水)
一昨日から、ようやく1日を半そでで過ごせる季節がやってきた。
桃やメロンの香りが、一層強く部屋の中に漂うような気がする。
本来なら、今週の月曜日には日本に向かって出発していたはずだった。落ち込んでも仕方がないと思いつつ、やはり里帰りはしたかったなあと思いはそちらに行く。
月曜日は、イタリアの学校の成績がオンラインで届いた。オンラインの面接もあって、娘の小学4年生が終了した。
イタリアの公立の学校のレベルは、概して高くない。実家の母が日本から送ってくれるベネッセの教材をやらせると、算数などはとたんにつまずく。
というわけだから、イタリアの学校における娘の成績は今のところ悪くない。
そこで、夫はこう娘に語った。
「真っ白い紙に、インクがポタっと落ちたらどう見える?黒いしみがとても目立つだろう?
もともと汚れている紙にインクが落ちても、たいして目立たない。
勉強も同じだよ。いままで成績が良くて、ある日突然成績が落ちると、それが本当の姿よりも倍くらい悪く見える。でも、成績が落ちることなんて、本当はそんなたいしたことじゃないんだよ」。
私の成績はそれこそ「染みだらけの紙」みたいなもので、悪い点数をとってもその染みが増えるくらいの感覚しかなかった。私の母は子どもたちの勉強にも積極的に介入してくる人だったけど、私はこの程度にしかなれなかった。そんな思いがあるので、私は娘の勉強に過度に立ち入る気持ちは最初からまったくない。自分が得意の分野の歴史や文学ならば、請われればいくらでも教えるけれど。
今年、娘は10歳になる。月並みだけど、早かったなあと思う。一緒にいて私がイタリア語に往生すれば助けてくれるようになり、もうすでに「老いては子に従え」の気分になってくる。
本格的な反抗期も始まるのだろうし、親を疎ましく思う時期ももうすぐだ。
親としてこうあるべきだなんていう枠からはみ出ている私だから、娘もよい子の枠から外れても驚かないようにしようなんて思っている。