イタ飯百珍

イタリアが「他国に負けない!」と気を吐いているもの、それが「食」!最近は備忘録。

ご褒美Day

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8月5日(水)

田舎の町に引っ越してこのかた、仕事関係の同僚と食事をすることはあっても、純粋な友人とのお出かけなどめったにしたことがない。夫はしきりに、友達と出かけて楽しんでおいでよ、というのだけど、ローマに住んで食べるものや着るものなどなどさまざまな価値観がある友人がなかなかいなかった。だから、たいていは仕事関係の人とそこそこのご飯を食べに行き、仕事関連の話をして終わるというのがわたしにおける「友人との食事」だった。

 

今日は久々に、純粋に友人とデートだった。彼女と親しくなったのは、今年の2月の初旬。1回か2回会った後、イタリアはロックダウンしてしまったのだ。ほぼ毎日のようにチャットを交わし、なにやら数年来の親友のような気持ちになっていたけれど、実際に会うのはまだ数回目なのである。

 

お料理のプロである彼女、普段の私には縁のない洗練されたレストランに連れて行ってくれた。いつもよりちょっとおしゃれをして、町の中にあるこんなレストランに行くのも本当に久々しぶりのことだ。日本にいれば、母とちょっと背伸びをしたレストランに行くことも多かったのだけど、ローマの生活の中ではカジュアル感ばかりが目立つレストランに行くことのほうが圧倒的に多い。今日は、なんとフェンディが入っているビルで食事をしたのだ!ローマの食事に行っても、ここまでチェントロ中のチェントロで食事をすることなど、私はめったにない。いつもはモノトーンの地味な服を着る私も、今日は娘もいないから思いっきり派手な色を着てはじけて出かけることにした。

ここ数ケ月、よく仕事もしたし今日は大散財だ!と、お財布の中身のことは考えずに過ごすことに決めたのである。

友人が連れて行ってくれたレストランは、とても洗練されていて優美でのんびりできておいしかったし、なにより彼女とのおしゃべりがごちそうだった。チャットで語り合ったことも、実際に会って話すとまた違う趣がある。今年は本当に大変な年だけど、彼女と出会ったことは私には幸運として2020年の思い出になると思う。

バーゲンも始まっていたローマだが、スペイン階段の周辺は閑散としていた。というわけで、私たちはバーゲンも冷やかし、試着をして私はちゃっかりここでも散財。彼女とは、洋服の趣味まで合致したからびっくりした。もちろん、私よりもすらりと身長も高く、美貌の彼女のほうがなにを着てもサマになるのだけど、いろいろな価値観が合うというのは本当にうれしい。

こんな日があるから、仕事でイライラした過去も過去のものにでき、また仕事を頑張ろう!という気持ちになれるのだ。

今日の佳き日に、乾杯!(お酒飲めないけど)。