2020年、前半が終わる
6月30日(火)
私が住む町は、今が一番いい季節かもしれない。
通常は、この季節は日本で過ごしている。故郷は大好きだけど、この時期の日本は梅雨でじめじめしていることが多い。
というわけで、今年は日本に帰ることもかなわなかったかわりに、夏の気持ちよさを堪能する毎日だ。そよそよと肌をなぶる爽やかな風を感じながら、ベランダで夫が育てているほおずきや祖母が好きだった桔梗を眺めている。蚊もいないから、夕方からは毎日夕焼けをボーっと楽しむこともできる。
そして、夏の衣類が思いのほか少ないことにも気がついた。毎年夏は日本で過ごすから、真夏の洋服は実家に置きっぱなしなのだ。8月の半ば過ぎにイタリアに戻ると、もうこの町は涼しいのが通常だった。まあ、ある服でなんとかやりくりしよう。
乗馬まで楽しんでキャンプから帰ってきた娘は、今週は宿題課題やっつけ週間である。今週末からは、今度はイタリアの祖母と海のバカンスに出かける。
気がつけば、今年も半分が終わった。3月の初めから始まったコロナの騒動、まさかこんなに長期戦になるなんて想像もしていなかった。
コロナによって狂わされたいろいろな歯車は、比較的平和な我が家の周辺にも存在する。学校がまずその筆頭だろう。イタリアの学校は夏休みに入ったけれど、果たして9月から再開できるのか。日本人学校も、問題山積となっている。私も夫もそれぞれの学校のクラス代表だから、これに伴う雑事も結構多い。
後半も、コロナに右往左往させられながら過ごす年になるのだろう。ここまでくると、右往左往する状態にも慣れてくるから、人間はたくましいなと思う。
さて、藤沢周平でも読みながら寝ることにします。
おやすみなさい。