イタ飯百珍

イタリアが「他国に負けない!」と気を吐いているもの、それが「食」!最近は備忘録。

イタリア封鎖の日々 最終章

5月15日(金) 昨日は、娘を歯医者に連れて行った。彼女は矯正をしているので、そのチェックである。前日にいきなり電話がかかってきて、否も応もなく予約を入れられてしまったのである。 歯医者は、当然のことながら待合室では待つことができない。外で待ち…

外出恐怖症

5月13日(水) 今日は、車のバッテリーが上がってしまうのを避けるために、農家直営市場に行ってきた。 娘のオンライン授業のはじまりも今日は遅かったため、彼女も連れていく。顔見知りのお店の人々が、明るく声をかけてくれる。週末は入場するために列に並…

母の日

実家の母に贈った花とクッキー 5月10日(日) 母の日である。 実家の母からは、たくさんプレゼントありがとうというメッセージとともに写真が送られてきた。 午前中、母とスカイプで雑談した後、今度は姑の家に向かう。 家を出た小道で、顔見知りのおじいさ…

泣きっ面に蜂

5月9日(土) 夫は、来週の金曜日に大学のオンライン授業で抗議するそうで、その準備でピリピリしている。 そろそろ食材が心細いので、買い物に行かないといけない。夫は今日は仕事から手を離せないというので、私が歩いて町のパン屋や八百屋に行こうと思っ…

姑来る+町のスーパーに買い物デビュー

5月7日(木) 昨日、出社した夫は会社で配布されたマスクを持って帰ってきた。 子ども用のマスクはたくさんあるのだけど、大人用が心もとなかったのでありがたい。 会社には夫ともう1人の同僚、事務担当の女性がいただけだったそうだ。出張ができないのなら…

夫、2カ月ぶりに出社

5月6日(水) 今日は、夫が2カ月ぶりに出社した。事務上の手続きで、どうしても物理的に出勤する必要があるのだそうだ。 久々に娘と二人、ああやれやれ、といったところである。 雨でまったく外出していないという日本の母と長電話し、娘はその後オンライン…

2カ月ぶりの娑婆

久々の散財、2冊の雑誌 5月4日(月) フェーズ2に突入した今日、私はマスクと手袋をして歩いて出かけた。 外出制限が緩和されたから、うきうきとさっそく出かけたのではない。朝の夫の不機嫌につきあいきれず、家を出たというのが事実である。 忙しいのはわ…

引きこもり体質再確認

5月3日(日) 外出制限令が出て、最後の週末となった。 明日からは、封鎖が一部解除となる。 それでも、基本的に州を超えることは禁止されているし、わが町は公園ももうしばらくは閉鎖と伝えらえた。 とはいえ、ソーシャル上では喜びがあふれている。トスカ…

5月のはじまりにとんかつを揚げる

学校の友達とアペルティフ! 5月1日(金) 5月が始まった。 初夏とは名ばかり、曇って寒くておまけに風が強い日である。 昨年の5月も寒くて、冬物のコートを着ていたのを思い出した。 今日はイタリア語の授業がオンラインであり、授業のあとは先生もクラスの…

明日はメーデーだけど

4月30日(木) いつもと変わらない1日だった今日、寒風吹きすさぶなか娘と外で遊んだせいか心地よい疲労感。 先日、レゴフレンドが届いて大喜びした娘に、今日はパパからサプライズ。というよりこれ、パパが愉しむために注文したんじゃないかろいうシロモノ…

照りもせず曇りもはてぬ春の夜の朧月夜

4月29日(水) 今夜は、朧月夜が美しい。 まさに、照りもせず曇りもはてぬといった趣である。 今日も寒い日だった。 朝は雨も降っていて、夫が向かった青空市場はほとんど人がいなかったそうだ。 というわけで、ルッコラやバジリコの束をたくさんおまけにも…

喧々諤々の討論

4月27日(月) 来週の月曜日には、封鎖が一部解除される。 昨夜の首相のアナウンスをめぐって、今日はテレビでは議論が活発だった。 解除の仕方があまりにおずおずとしすぎているとか、ステディな関係であれば行き来は良しとするならば「ステディ」とはどの…

フェーズ2への道

4月26日(日) 相変わらず風が冷たい日曜日である。 昨日、日本人学校のオンライン授業がたいそう気に入った娘は、先生から来た課題を広げてさっそく作文を書く。「今一番したいこと」というテーマで、娘は外を思いっきり走りたいと書いていた。 我が家には…

解放記念日

週末のお約束ピッツァ 4月25日(土) 本日は、イタリアの解放記念日であった。 マッタレッラ大統領が、たった1人でヴィットーリオ・エマヌエーレ二世記念堂の階段を上っていく姿は、これまでになくイタリア人の心を揺り動かしたに違いない。 www.ilsole24ore…

金曜日、力尽きる

4月24日(金) 今朝は目覚めから気分が悪く、食欲皆無。 娘は1日オンライン授業で忙しく、夫も家庭にいながら家族の存在などどっかへ吹っ飛んだかのように仕事をしている。 お昼ご飯も食べたくなくて、ピアディーナを食べる2人の横で私は久々に豆腐のお味噌…

春とピエモンテ

4月23日(木) ここ数日、気温が下がって天気も不安定だ。 娘はオンライン授業が増え、コンピュータの前に陣取る時間が増えた。 夫はなにやら毎日会議だプレゼンだと忙しくしていて、大声を張り上げている。 私も仕事が立て込んでいて、狭い家の中で各々がコ…

ビリヤードのごとく縦横無尽に

ピエモンテから届いたグラッパ 4月21日(火) 今日はオンライン授業があるというので、娘はおしゃれをして髪の毛をきれいにして、香水までつけてコンピュータの前で待機。 先生の方の段取りが悪くて、今日は始まるのがだいぶ遅れた。 夫は今日も会議に忙しく…

小人閑居して不善をなす

4月20日(月) 今日はラツィオ州も書店が再開した。 もちろん、手袋とマスクは着用必須、書籍についてはあらかじめ問い合わせをしたうえで来店するのが望ましいとある。 それでも、書店主たちは「書籍が生活必需品であると政府が認めてくれたことはめでたい…

ギリシア人に救われる週末

4月19日(日) 封鎖になってこのかた、週末は本当に憂鬱だ。 天気が良くても以前のように思い立って出かけることもできないし、気分を変えて外食しようというわけにもいかない。 ニュースを見ればコロナづくしだし、最近は食事の時間も以前は見ていたニュー…

ルイス・セプルベダの死

4月16日(木) クラスの友達とチャットをしていた娘が突然部屋から飛び出してきて、 「ママ、ルイス・セプルベダが死んじゃった」 とつぶやいた今日。 コロナが広がり始めたころ、親たちのチャットでもルイス・セプルベダがコロナに感染したというニュースが…

クラスター発生 されど変わりなき日々

4月15日(水) 私が住む町は、人口は2万人足らずだがやたらにテリトリーが広い。 山の町だから、山腹、山のふもと、森を超えた向こう、湖の周辺にわたって、すべてロッカ・ディ・パーパという町なのだ。 モンテ・カーヴォという山の中腹に、私立の病院がある…

封鎖35日 通常運転の月曜日

4月13日(月) 今日はパスクエッタである。 復活祭の翌日、本来ならば郊外でバーベキューをしたりピクニックをしたりする風習がある。 ここ数年、そのパスクエッタは悪絵天候や冬のような寒さになることが多かった。 今年は雨こそ降らなかったものの、昨日の…

ミサは拡声器で

4月12日(日) 復活祭の日曜日だ。 といっても、買い物もろくにしなかった我が家はとくにいつもと変わりなし。 復活祭のトルタと呼ばれるチーズ入りのケーキと、イースターエッグくらいがかろうじてそれらしい雰囲気といったところ。お昼もまるっきり慣習無…

箆棒(べらぼう)なことでねえか!

4月11日(土) お日様はすっかり春そのものだが、我が町は昨日まで空気が冷たかった。 復活祭に入ったとたんに、空気まで春の薫りが漂うようになった。皮肉なものだ。 午前中、姑から電話が入る。朝、開店前にスーパーに並んだけどすでに長蛇の列。買い物は…

復活祭休暇はじまる

4月10日(金) 昨日までは自宅で仕事をしていた夫も、今日から休暇に入った。 封鎖になってこのかた、四六時中一緒にいるので休暇といわれてもピンとこない。 そして、昨日までは天気は良くともまだまだ風が冷たかったわが町も、今日は一転、気温が上がって…

はるかに照らせ 山の端の月

4月8日(水) イタリアは死者数がまた増えているけれど、4~5万件の検査を毎日行い、陽性率が7パーセント台まで下がってきた。集中治療室にいる患者さんも5日連続で減少していて、ようやく1か月を超える封鎖の結果が見えてきた。先は長いけれど。 昨日なのか…

綱渡り

4月7日(火) 昨夜、コンテ首相の会見があった。 なんと、今後訪れるであろう経済危機のために4000億ユーロを投入するのだという。 この金額を100パーセントいかれせば、イタリアは再生できるかもしれない。 しかし、失敗したらどうなるのだろう。 まさに綱…

ラファエロの誕生日+命日 4月6日

フォリーニョの聖母に登場する天使 4月6日(月) 今からちょうど500年前、ラファエロが亡くなった。 537年前の今日、ラファエロが生まれている。 誕生日と命日がともに4月6日というラファエロ、今年は没後500年ということでローマでは大々的なラファエロ展が…

棕櫚の日曜日

ジョット作『エルサレム入城』 4月5日(日) ずっとキリスト教系の学校に学んできた私だが、信者ではない。 夫も、現代の教会のありかたを嫌悪していて、ゆえに我が家はまったく宗教行事とは無縁である。 しかし、復活祭はクリスマスと並ぶカトリック教徒に…

初もの七十五日

今日は、気持ちよいほど晴れた。 というわけで、イタリア各地では出歩く人が多くて問題になっている。 我が家は食べるものが尽きてきたので、夫が一人で農家直営市場に出かけて行った。 この市場は、イタリアが全土封鎖直後に開催を中断していた。その後、人…